桐朋女子ピックアップ

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学園創設者 山下亀三郎御本家 山下重藏様と中高ソフトボール部の交流がありました

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 暦は11月、今月20日(木)は84周年目の学校創立記念日です。
桐朋女子中・高等学校の前身は山水高等女学校といいました。先の戦争のさなか(1941年)に生まれた私立学校ですが、その創設にあたり巨額の寄付金をして学園創立者に名を刻むのが、当時「海運王」と呼ばれた起業家、山下亀三郎(1867-1944)でした。国立の男子校も同様の経緯で誕生した学校の一つです。
愛媛県宇和島市吉田町(喜佐方)の庄屋に生まれた亀三郎は10代半ばで故郷を出奔、その後、日本近代史の波動とともに「沈みつ浮きつ」の波乱の人生を経て、世界に名だたる「海運王」(山下汽船(現商船三井))となった大人物です。母を尊崇した亀三郎翁は女子教育への想いが篤く、私財を投じて愛媛に二校、調布に一校の女学校を創設しました。その調布の女学校こそが現在の桐朋学園の源流となります。最近、音楽部門同窓会のアウトリーチ活動を機縁に、学園(法人)と山下家並びに宇和島市との関係が深まっています。去る10月30日(木)も第12代御本家当主の山下重藏様が、宇和島市から桐朋学園法人本部の河原勇人理事長、女子校校長の内田美保子先生を訪ねに来て下さいました。
現在、御当主は愛媛県で宇和産みかんの栽培や林業に携わっておられますが、元高校球児、その後も高校野球部の監督等を経て、長年にわたり愛媛県の高校野球の審判員を務めてこられた野球人です。女子校、男子校で試合の審判をするのが夢の一つであると常々仰っており、この度、中高ソフトボールの部員や顧問の皆様のご厚意ご協力を経て、放課後の部活動で試合形式の練習に参加、実際に愛用のマスクを被って審判をして頂く運びとなりました。約1時間半の交流ではありましたが、「10年ぶり」という審判姿は実に堂に入っており、身のこなしやコールする声の調子は流石なものでありました。河原理事長や音楽部門の同窓会会長と副会長、男子部門の元副会長や元先生など、珍しいお客様たちの見守る中で、ソフト部の生徒の皆さんはとても礼儀正しく親切に協力してくれました。お茶目な御当主の御人柄もあって、終始温かく和やかで素敵な時間を過ごすことが出来ました。ソフトボール(野球)を介して、学園の大恩人である山下家と女子ソフトボール部の生徒たちが交流が出来たことを、天上の山下亀三郎翁の魂もきっと喜んで下さったことでしょう。ここに至る桐朋学園の歴史を築き上げてこられた歴代校長先生はじめ関係各位にとっても同様です。以上、創立記念日を間近に控えての報告でした。(桐朋教育研究所)

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